2011年03月15日

「ヨウ素剤の代わりにうがい薬」根拠ない情報

こんにちは、ソノキニです。

今回は、『安定ヨウ素剤』について、お話をしたいと思います。

ニュースソースはこちら↓↓↓
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110314-00000986-yom-sci

ニュースの内容を説明しますと、

放射線の内部被曝予防には、『安定ヨウ素剤』が使われている。
だから、その代わりにうがい薬を飲んでいる人がいる。
それは、効果が確認されていない上に、健康を害する危険があるから
行わないようにしてほしい。

というものです。

それで、賢明なる当ブログの読者のアナタは、そんなことはしないとは
思いますが、横で思いっきりイソジンうがい薬をすすめてくる大事な人が
いるかもしれませんので、説明します。

まず、根本的な話をします。根本です。


「●●という成分は××に効く。だから、●●が入っている△△を飲めば××効く」


ということを、信用しないで下さい。

では、実際に言葉を入れて、例を挙げますね。

「イブプロフェンという成分は頭痛に効く。だから、イブプロフェンが入っている
イブA錠を飲めば頭痛に効く」

一見、なんの問題もありませんよね。
ところが、これには基本的な裏づけがあります。実際、試すというプロセスです。

では、言葉を換えます。

「トラネキサム酸という成分はシミに効く。だから、トラネキサム酸が入っている
化粧品を使えばシミに効く」


どうですか?ちょっと怪しくなってきたでしょ?


『効く』という状態は、その成分の状態、量、飲む人の状態等を踏まえて、
実際に服用した場合によって、はじめて明らかになります。

ですから、先程の『トラネキサム酸』の例で言うと、効く量が入っているの?
その働きを起こせる状態の人なの?そして、それは実際に確認したの?

といろんな???が出てきます。

従って、はじめに出した
「●●という成分は××に効く。だから、●●が入っている△△を飲めば××効く」
という理論は、健康がらみに関しては、削除してください。

身体の中は、あなたが思っている以上に、いろんな要素で動いています。


では、『安定ヨウ素剤』について、話します。

まず、この物質は何かというと、ヨウ化カリウム(これだけとは限りません)と
いう物質が使われており、何をするかというと、

  ・甲状腺被爆の予防
  ・放射性ヨウ素との拮抗

を行います。(一文でもよかったのですが、あえて分けました。)
もっというと、放射性ヨウ素と拮抗することで、甲状腺被爆の予防をするということです。

それで、これを見ていただいてわかると思いますが、『安定ヨウ素剤』は、
甲状腺被爆の予防しかしません。しかも、放射性ヨウ素だけです。
(被曝させるのは、ヨウ素だけではありません。)

他の内臓の被曝等は、何の関与もしないことを知っておいてください。
甲状腺オンリーであり、ヨウ素オンリーです。

さも、これを取ることで、被曝してもかなり防げるというようなことを言っている人が
いますが、あくまでも甲状腺の被曝予防、放射性ヨウ素の予防だけです。
他には、全然効果がありません。

では、なぜ甲状腺被曝に効果があるのかという説明の前に、
『甲状腺被曝』について解説をしたいと思います。

ヨウ素というのは、甲状腺ホルモンを作るうえで非常に重要な物質です。
この甲状腺ホルモンをつくる上でかかせません。

甲状腺ホルモンは、人間の成長や代謝にも関与する重要なホルモンです。
(過剰症になると、歌手の絢香さんがなったような『バセドウ氏病』と呼ばれる
病気になったりします。異常代謝が起こります)

そういった重要なホルモンですから、安定的につくるために、摂取したヨウ素というものは、
大体、甲状腺へと多く運ばれます。(もちろん、その他の部位に行ったり、捨てられたりもします)

そのヨウ素は、ホルモンをつくるために使われるのですが、『放射性ヨウ素』も
ヨウ素ですから、この流れにのって、同じように甲状腺へ多くむかいます。
(体内に入ったものの内、24時間以内に10%〜30%が甲状腺へ、残りは体外排出されるようです。)
参考文献:ICRO Publ.30.Limits for intakes of radionuclides by workers.Part 1.Annuals of ICRP2(3/4).1979.

甲状腺にたどり着いた『放射性ヨウ素』は当然、放射性ですから、
遺伝子を攻撃したりして、甲状腺ガンを誘発することがあります。
(広島・長崎の例やチェルノブイリの例でもある)

今回の甲状腺被曝というのあ、甲状腺ガン予防という視点ですが、
それが予防できれば、放射性による他の甲状腺に関する問題も防げる
という考えでもあります。


大丈夫ですか?ついてこれていますか?
人間、見慣れない文字を目にすると、嫌になったりすることがあります。

でも、大丈夫です。それは、あなただけではありません(笑)


さて、以上のような感じで、放射性ヨウ素による被曝というのを、
かなりザックリですが、つかんでもらったと思います。

それで、これを予防するにはどうするか?と考えた場合に、
「いっぱいヨウ素を取っていれば、放射性ヨウ素入れないんじゃない?」というアイデアを使いました。
(日本では、昆布とかを日常生活で食べることが多いため、放射性ヨウ素の甲状腺への
取り込みが少ないことが、知見等で知られていました)

そこで、実際それをやってみると、

放射性:「こんにちは、新しく放射性になりましたヨウ素です。よろしくお願いします」

細胞:「あっら〜、ごめんなさい。うちはちょっと前にヨウ素さんいっぱい雇ったのよね」
   「間に合っているから、他所に行ってもらえる?」

放射性:「そうですか・・・。それじゃ、しょうじゃないですよね。では、失礼します」

といった感じが、多く集まる甲状腺を中心に展開されます。

そうなると、多いから捨てるという扱いになり、他のヨウ素同様、体外に捨てられます。

一応、この『安定ヨウ素剤』の使用で、甲状腺への放射性ヨウ素が集まるのを
95%の予防ができるというデータがあるようです。
しかしながら、これも成人で、ヨウ化カリウムの製剤は、少なくとも30mgの服用量という
条件がつきます。

あくまで予防できるのは、放射性ヨウ素が、甲状腺に集まるのがということです。
(実際には集積という表現。蓄積とう意味も含みます)

内部被曝する24時間以内前に服用すると90%以上防げる。
内部被曝後、8時間以内だと40%防げる。
内部被曝後、24時間以上経つと7%だけ防げる。

というデータがあり、『安定ヨウ素剤』の効果は、約24時間持続するようです。

では、長くなってきたので、とりあえず今日のまとめ

  ・身体に入ったヨウ素は、その多くは甲状腺で使われるために、甲状腺に運ばれる。
  ・放射性ヨウ素もヨウ素であるために、その流れにのる。
  ・放射性ヨウ素は、普通のヨウ素と違い、遺伝子等を攻撃し、ガンを誘発する恐れがある。
  ・安定ヨウ素剤は、放射性ヨウ素より先回りをして、甲状腺に放射性ヨウ素が集積
   されるのを防ぐという作用で、結果的に甲状腺被曝の予防となる。
  ・安定ヨウ素剤が効くにも、用量・用法が当然ある。

になります。ですから、うがい薬を飲んだところで、効かせられるかどうかなんて、
わからないですよね?

ポビドンヨードは、ヨウ素を粘膜刺激を減らすように加工されたものです。
安定ヨウ素剤のように、期待される普通のヨウ素の動きをするとは限りません。

続きは、次回。


追伸@:薬店には、中々並ばないようです。ですが、メーカーが増産体制に入っているようです。
追伸A:安定ヨウ素剤のソースです。 ⇒ http://bit.ly/hVPSgq

banner_02.gif

  
にほんブログ村 健康ブログ 健康カウンセリングへ
posted by ソノキニ at 14:47| Comment(4) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
サバイバルを理解してませんね
2000万人分のヨウ素剤を用意できるわけ
ないじゃないですか
Posted by ココ電球 at 2011年03月24日 05:35
      ココ電球さん

コメントありがとうございます。

ちょっと意味がわからないので、
教えていただきたいです。

サバイバルを熟知してらっしゃるようなので、
助かります。

まず、2000万人という根拠は、なんですか?
そういった情報提示の場合は、ソースを提供
いただけると助かります。

ココ電球さんも、ご存知の通り、今回一次資料を
考慮せずに、人の伝聞やコラム等だけを根拠に
自分の思考を伝達する人が多いです。

サバイバルを熟知してらっしゃるココ電球さん
ならば、その辺のソースをお持ちと思いますので、
ご提示をお願いします。

そして、その数字が出た上で、なぜその人数分を
用意する必要があるのか、教えていただきたいです。

放射性ヨウ素の持続時間が比較的短いことや
日本の地形上、現時点ですが、拡散が難しい事。
いろいろ教えていただけると助かります。
そちらの方は、無学ですので。

そして、ココ電球さんが勘違いされてたら
大変ですので、お伝えして起きますが、

当ブログは、実は、身体に関することを
伝えているブログなのです。

従って、放射線に対する対処方法とか、
拡散具合とか、群集心理とか、需給バランス等は
他のブログの方が、適切に伝えることができると
考え、身体に関する事を伝えていこうとしています。

当ブログにお越しの方には、安定ヨウ素剤と
いうものが、どういった影響を人間に与えて、
どう効くか、どういったことを根拠にしているか
を伝えるのを目的としています。

その生産量等のマクロ的な展開に関しては、
当ブログには適さないと考え、あまり文に
しません。

それをご理解いただけると幸いです。

ココ電球さんのご返答を心よりお待ちしております。
ぜひ、ご教授ください。

Posted by ソノキニ at 2011年03月24日 14:06
現在、ヨウ素関連のデマはかなり終息に向かいつつありますが
それでもヨウ素剤についての問い合わせはまだ根強く残ってます。
彼らの心配する内容を聞いていていつも思うことですが、ヨウ素剤の用途について、重大な勘違いをしている方が非常に多い。

もし本当にヨウ素剤を使用せねばならない状況に陥った場合、
ヨウ素剤は血圧の薬のように長期連用するべきものではないということ。

それはヨウ素が薬剤として体に与える影響が〜だなんて悠長な話ではありません。
本当に危険なのは、ヨウ素剤を使わなくてはいけないような環境です。
ヨウ素剤を飲まなくてはならなくなった時点で、まずヨウ素剤を使い
その足で全力ダッシュでヨウ素剤を使わなくていい地域まで逃げなくてはならないのです。

放射線の場合だとちょっと語弊がありますが、解毒剤を使いながら毒の蔓延した地域に居住を続けるのはとんでもない間違いです。
薬なんてのは、使わないで済むなら使うべきではない物ですし
薬を使わなくてはいけない人を、どうやったら薬を使わなくて済むのかを無い頭絞って考えるのが医学なんじゃないですかね。
本当は薬を処方せねばならない時点でアンチ医学であり、妥協ですよ。
Posted by 猫耳将軍 at 2011年04月06日 16:05
      猫耳将軍 さん

コメントありがとうございます。

確かにヨウ素関係のデマはすごいですね。
批判したり、最悪のことを考えることが
知性だと思っている人間が多いです。

代替案の一つも出せずに。

おっしゃる通り、医学というのは、もっと
身体を見ないとダメですね。

薬をつくる。薬を使う。ことが治療だと
思っている人がまだまだ多いですね。

本当のセルフメディケーションの意識が
必要ですね。

ありがとうございます。
Posted by ソノキニ at 2011年04月07日 01:43
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。